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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-230


「構わん!」

「理由など、必要ない。」

「捕えた後、地下施設で。 “闇化”させてやる。」

(頬骨が目立つ顔は、心労で黒ずみ。
爛々と光る瞳は。 骸骨の中に灯る炎の様だ。)

(取り付かれたように。 石垣の顔は変わった。)

ドクンッ

【くっくっくっ・・。】

(背後に、善の笑い声が響く。)

「FOTと“鍵”の宿主。 彩と契約した能力者を。」

「始末する。」

(石垣の目は、鋭く前方を見た。)

【僕が・・。】

【本当は・・、何を望んだか。 分かるかい?】

【くっくっ。 お前だよ。】

【お前が、この国を、動かしているんだろう?】

【その力を、僕におくれよ。】

【もう少しで。】

【お前の心は、僕のものだ。】



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