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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-232
コォォォォーッ
(異空間を、逆流し。
傷ついた、分身の善は、本物の善の処を目指していた。)
(黒い影と入れ違い、時雨の後を追い。 翡翠家の門をくぐったのは、
白だった。)
「艶ちゃん・・。」
コオオッ トッ
(降り立った白に、艶は瞬き、顔を上げた。)
「白!」
(着物も髪も、雨と汗、土に汚れた艶の。 泣き顔を見て。
白は、艶を抱き締めた。)
「無事で良かった。」
(艶は、小さな手で、白の服を掴んだ。)
「遅いわ、あほう!」
ぎゅっ
(白は、艶と、その後ろにいる楓を守る様に。
盾となり、身体を寄せた。)
「・・っ。」
(艶は、恐ろしい気配が、迫るのを感じた。)
「白。」
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