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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-233
(白は、二人をかばいながら、衝撃に備えた。)
「時宗くんが、来てくれたんだね〜・・。」
「艶ちゃん〜・・。」
(白は身を低くし。 艶の耳元で、そっと囁いた。)
「・・時宗くんは〜・・、生きてるんじゃ・・ないのかなぁ・・?」
(艶は瞳を開いた。)
「何?」
(白は、微笑んだ。)
「・・《式神》は・・、術者が居るから。」
「動くんじゃ・・、ないのかなぁ〜・・。」
(艶の瞳から、涙が零れた。)
「え?」
(白は、艶の胸元に触れた。)
「探そう〜・・、ここから無事に戻れたら。」
「だから。 もう少し、がんばってね〜・・。」
(息を飲む、艶の瞳に。 白の笑顔が映る。)
「!」
(目も開けられない衝撃が、次の瞬間に訪れた。)
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