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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-235


『〈放たれる。〉』

(式神である、時宗は。 衝撃と爆風に影響を受けず。 立っていた。
揺らぐ視界に、目を細め。
天空を見た。)

(破壊される本殿の門が、瓦礫となり。
頭上をかすめたが。 風を受け。
その場に、立ち続けた。)

ゴオオッ!

(風は、夏樹の波動を届けた。)

『〈時が。〉』

『〈満ちる。〉』

(爆風の中に、立ち続ける時宗の。
長く結った黒髪が。
衝撃に、舞い上がった。)

「夏樹・・!」

(凄まじい圧力を持ち、善の放った呪いは。
FOTの空間通路を破壊し。)

(晃の帰路を絶った。)

***

「何を、やってやがる。 聖の兄ちゃんは・・。」

「結界が、崩れるぞ・・!」



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