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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-236


(狐次郎は、狐の様な瞳を光らせ。
嵐になる雨に、赤髪を逆立てた。)

(国の密偵を買って出たものの。 場は、混乱し。
公園内に立ち入っても、FOTの動向を見失った。)

「(チッ・・)

どうした、No.2殿。」

「FOT・・。

国の奴らが、包囲してやがる。」

(鋭い瞳で、周囲を睨む。
嵐を避けてゆく人々に反して。
遠く。 一人、雨の中。 立ち止まる少女が居る。)

「首相の一人娘?」

(瞬時に。 狐次郎は。 聖の意図を察した。)

「アホが。」

「あの能力者が。 来やがった。」

(次の瞬間。 狐次郎は、予想した、最悪のシナリオ通りに。
雷雨に、目の前に。 駆け込んで来る人物を。
横目で捉えた。)

「夏樹!」

ガッ・・! ドッ

(狐次郎は、夏樹の他に。 もう一人。
少女に向かい、姿を現した。 少年から、夏樹の姿を隠すように。)



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