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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-246


***

(青葉は、緊張の中で。
唇を開いた。)

「あなたが、企み。」

「わたしをおびき寄せたのだと、はじめから

分かっていた。」

「どうして、ここへ来たか、

わかる?」

(青葉は、傘をしっかりと握り締め。
善を見つめた。)

「あなたに、時の欠片を渡さないためよ。」

『夏樹くんが、戦っている。』

『わたしも、戦うと。』

『決めたの。』

(善の想いに反して、
青葉の顔は輝き。 その瞳には、力が宿っていた。)

(紅潮する頬は、生き生きとし。
赤らむ唇は、微笑んだ。)

「信じるということは、

信じ続ける、ということよ。」



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