HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-262


(夏樹は、動けずに居た。)

『こんな時に!』

(ソラは、包囲の真ん中で、青葉を抱える夏樹と、頭上に渦巻く、雷雲に
煌めく魔法陣を交互に見た。)

「“扉”が開いて。」

「エアリエル国と、地上が、つながる。」

「“魔物”を、呼び寄せるつもりだ。」

ザッ ザザザッ・・!

(次の瞬間。 召喚術よりも先に。 ソラが気づいた、何者かの無数の気配達が、
姿を現した。)

(黒いサングラスを掛けた男が、現れたと思うと、次々と、黒服の執事達が、
膝を突く夏樹を包囲し。)

(その外周に現れた執事達が、ソラ達に向かい、立ち並び。)

(一歩動けば、攻撃されると思われた。)

「国の使いか・・っ。」

「陸も、空も。 逃げ場は無い。」

(黒いサングラスの男は、夏樹の真横に現れ。
夏樹の、深い紺色の髪の頭に、拳銃を突き付けた。)

[「FOT No.3を発見。」]

ガチャッ



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ