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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-273


【《水の精霊》よ】

【《火の精霊》よ】

【《光の精霊》よ】

(目を閉じ、祈る、ミイの胸元が。 熱く光った。)

【《風の精霊》よ】

(呼び掛けに、応える様に。 夏樹を包む、風が、熱を持ち、辺りに吹き流れた。)

「・・・っ、ソラ・・。」

(次第に、身体を、絡め取る、張り巡らされた魔法の糸が。 夏樹の四肢を傷つけたが、
夏樹は、痛みに耐え。 顔をしかめただけで、決して攻撃を返さなかった。)

「“光の魔導師”エアリエル・ライト・セナに、“魔法契約”を願う。」

(激しい雨が打ち付ける、天に向かい、ソラは叫んだ。)

(夏樹が、攻撃を繰り出せば、仲間の命は無いように思えた。)

(何より、怒りを返すことは、自身の中に眠る。
“鍵”を闇化させかねない。)

(夏樹は、守る者のことを、考えた。)

「雨宮っ!」

(佐織は、叫び、走り出そうとした。 春人が止め、チイも佐織をかばった。)

「佐織っ! 危ない、下がれっ。」

「佐織ちゃん・・!」



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