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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-274


(夏樹は、目を閉じ、痛みに耐えた。)

『佐織さん・・、春人。 チイさん・・。』

(そこへ、駆け込んで来る、子供たちが居た。)

ダッ・・!

「! 何あれっ・・! 血がっ・・!」

(豊かな、三つ編みを揺らし、急停止したぱこが、瞳を開いた。)

「見るな!」

(瞬時に、状況を把握した晴が、ぱこを引き戻し、まこの腕を取り。
目を塞いだ。)

(流れる血の香りと、殺気は。 いつも父が、事件を追い求めた時、
身体に染み込ませて来るものと、同じだった。)

「ぱこちゃん・・っ。」

(まこは、ぱこにしがみ付いた。)

ガッ

(駆が、三人を腕で覆い。 かばった。)

「ったく! がきんちょ、どうやってここへ入った。」

(駆が制止する横を、さらに通り抜ける、二人の人物が居た。)

ダッ!

(誠司が配備した、警備員達を、振り切り。 駆け抜けたのは、
音々だった。)



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