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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-276
(麗は、全身に。 音々の泣き叫ぶ怒りを受け止めた。)
「音々っ!」
(音々は、糸に絡め取られて行く、夏樹を雨の向こうに、指さした。)
「あいつが・・っ、殺した・・っ!!」
(音々の声が響き、警備員が制止した。)
「離れなさいっ!」
(音々は、涙を零し、叫び続けた。)
「あたしはっ、関係者だ・・っ!」
(滲む視界の向こうから、FOTの不思議な力が注ぐのが見える。)
(橘の、忘却の力が、辺りに残る人々に、降り注ぎ始めた。)
「あたしのっ、友達だ・・っ!!」
(眩い煌めきが、人々の元に舞う。)
シュンッ・・ シュンッ・・シュンッ・・
「忘れさせて、たまるか・・っ!」
シュンッ・・
「あたしの・・っ、あたしの大切な・・っ。」
(麗は、満身の力で音々を抱き留め、訪れる衝撃に、庇い、身を伏せさせた。)
『駆・・。』
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