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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-29


「まだ私は、彩のことを諦めてはいない。」

「きっと、FOTに戻ってくれるわ。」

(静乃は、そう言うと微笑んだ。)

「菖蒲くん。」

「大丈夫。」

「醜い国の策略で。

夏樹くんの持つ“鍵”は、“闇化”したりなどしない。」

「あなたがついているもの。」

「あなたが、居てくれるもの。」

「こんなに心強いことは無いわ。」

(静乃の言葉に、菖蒲の心は揺り動かされた。)

「静乃さん・・。」

(静乃は、危機的状況を知りながら、
力強く微笑んでいた。)

「ねぇ、

菖蒲くん。」

「菖蒲くんは、小さい子供たちのことも好き?」

「生徒たちに触れ合う時もそうだけれど。



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