HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-294


(聖が残してくれたものを、想った。)

「(ぐっ・・)・・。」

(夏樹は、胸元に留めた、赤い羽根のピンバッジを握り締めた。)

「・・FOTが・・来る・・。」

「・・それまでだ・・。 それまで・・。」

(右手に握る、ピンバッジに。 FOT No.3と、刻まれていた。
Fの文字を象った“鍵”の紋章。 “鍵”の両脇には、赤い翼。)

(Fragment of Timeの事を。 聖と出会い、過ごした日々を思い出した。)

***

【“闇化”しろ・・。】

【“闇化”だ・・。】

(フェルゼンの声が響く。)

***

「・・聖・・。」

(FOTのメンバーである証の、小さなピンバッジが。 消え入る夏樹の、
意識を保たせた。)

「信じろ・・。」

「皆が居る・・。」

「僕は、ここに・・。」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ