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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-297


(ミイは、胸元から輝く光に。 両手を開いた。)

「《二人の王》を導け。」

ゴオッ!

(強い光が、ミイの胸元から放たれる。)

(同時に、ソラは、強く握っていた自身の胸元が、熱く鼓動するのを感じた。)

(夏樹はソラを。 ソラは夏樹を。)

(二人は、互いを。 互いが戦い、勝つことを。 信じた。)

(ソラの、水色の瞳は輝いた。)

「《光の力を秘めし鍵》よ。 我に力を。」

「《光の力を秘めし鍵》《解き放て》・・!」

(ソラは、熱を帯びるその手を、力強く開き。 輝くミイの胸元へ、手を伸ばした。)

「《時の守護》」

「《光の剣》・・っ!」

(ソラの大きな手が、ミイの胸元から現れた、輝く剣の、柄を握った。)

ゴオオオッ

(美しく、曲線を描く鍔に、刀身に。 刻まれる、二つの樹が絡み合い、支え合う
エアリエル国王家の紋章が、ソラに力を与えた。)

ガッ・・!



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