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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-298


ズズズッ・・ キンッ!

(ソラは、ミイの胸元から、美しい刀身の、王家の剣を
取り出すことに、成功した。)

(以前、“闇の魔術”で取り出した時と。 その感覚は、全く異なっていた。)

(まるで、ソラの身体と剣は、一つだった。)

バッ・・!

(流れる力は、ソラの心に灯る、太陽と同じ。 明るい熱と、エネルギーを持つ。)

(悲しみの最中にあっても、その力は、衰えず。 さらに力を増し。)

(夏樹の風のベールの前に、立つ。 ソラの一振りが。
崩壊する結界から、襲い来る、“闇”と魔物を切り崩した。)

ザンッ・・!

(止み始めた、雨の代わりに。 降り注ぐ無数の“闇”の前に、
ソラが切り開いた一振りを合図に。)

(クリーム色に輝く、空間通路が。 四方から集まり、降り注ぐ“闇”の下に
結合し。 散っていた、FOTメンバーを。)

(一堂に、呼び戻した。)

【ガアアアアーッ!】

ドオオオオーンッ

(晃の生み出した巨木が。 地中から、見る見る根を張り、張り出した枝が、
“闇”を止めた。)



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