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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-304


(雲間から射し込む光は、次第に強くなり。
公園を照らし始める。)

「ピヨッ」

(青葉の上で、光を浴びるぴよの青い羽根が。 小さく羽ばたくと思うと。)

シュンッ

(ぴよの中に、閉じ込められたメッセージが。
紫苑の前に、映像となり、展開した。)

コオオオッ

[「紫苑ちゃん。」]

(紫苑は、息を飲んだ。)

「青葉ちゃんっ!///」

[「一緒に、お誕生日のお祝いを言えなくて。」]

[「お祭りに行けなくて。」]

[「ごめんね。」]

(透明に、浮かび上がる。 青葉の映像は、生前撮られたものだった。)

[「お祭りに間に合わない時。」]

[「わたしの気持ちを残したくて。」]

[「ぴよちゃんにメッセージをお願いしたの。」]

(青葉は、それを、予感していたが。 微笑んでいた。)



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