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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-312


「わたしの力を。 エアリエル国の人々へ。」

「地上の人々へ。」

「届けたまえ。」

(サラは、王家の聖なる“光の樹”を見上げた。)

(“光の樹”は、花弁を散らしながらも。 頭上を埋め、咲き誇っていた。)

(それは、その樹に宿る。 最後の花だった。)

(ソラが王位を継げなければ。 散って行く命だ。)

「世界の“境界”、砂の海・・“砂海”。 かつて“聖なる闇の樹の森”だった場所・・。」

「“闇の魔女”の力・・。」

「世界の“扉”が開かれた。」

(サラの水色の瞳が。 風に舞い散る花弁を見た。)

***

(ソラの水色の瞳が。 風に舞い散る、結界を見た。)

「くっ・・。」

(錯覚が襲い、ソラは戦闘の最中。 風見市の砂貝海岸から、花弁が舞うのを見た。)

「世界はひとつだ。」

「魔法が解け。」

「世界が繋がる。」



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