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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-39


(男の子は、驚いた表情をしたが。
長い前髪に隠れ、見えなかった。)

「・・図書館にいた時。

ぱこちゃんが、わたしに書いてくれたの。」

(まこは、小さな声で、嬉しそうに言った。)

「んで、まこが、わたしに。

物語の絵を描いてくれた。」

「嬉しかった/// すごく上手なのっ!」

(ぱこは、わくわくした様子で。
大きな三つ編みを揺らし。 ノートを取り出した。)

「今日ここへ来たのは、他でもないわ。」

「物語の予感がするからよっ!」

(ぱこは目を輝かせ、両手でノートを抱き締めた。)

(男の子は、勢いに呆気にとられ。
一瞬、固まったあと、吐き捨てるように言った。)

「くだらね。

うそ物語。 書くなら、本当のこと書けよな。」

(男の子は、ぱこから目を逸らした。)

「なによ。 変な奴〜。」

(頬を膨らますぱこと反対に。 まこは、面白そうに笑った。)



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