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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-48
(白は、白い前髪の奥で笑い。
剛に、握手を求め。 片手を差し出した。)
「同志・・。」
「彩さんの・・、“時”が動き出すと、良いね。」
(剛は、大きな皮手袋の手で。 白の美しい指先の手を
握り返した。)
「おお。」
(力強い、剛の握手は。 白の胸の奥を。
ぎゅっと掴んだ。)
「いつか僕も。 艶ちゃんの“時”を動かしたい。」
「時宗くんを見送った時のまま・・。 小さな姿のままだから・・。」
『神様はきっと。
僕の心の中に居る・・、小さな少女を見つけ。』
『僕を、艶ちゃんに出会わせた。』
(白は、微笑んだ。)
「能力者とは・・、罪深い存在だね。」
「この身に宿る力で、奪った。 愛する人の存在を、
この力が、忘れさせてはくれない・・。」
「なのに。」
「また、誰かを・・。 たまらなく、愛しくなる・・。」
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