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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-49
(剛は、笑った。)
「艶姫様なら、
境界などありはしね〜ぜ。 心配しなさんな。」
(剛は、豪快に笑った。)
「境界は、存在しているか・・。」
「子供には、あるいは。
純粋な人間には。 恐れない人間には、
存在していないのかもしれないな。」
(二人は微笑み。 つかの間、結界の中を行き交う、
人々の足音を。 胸に響く鼓動を、受け止めた。)
***
「彩先生は?」
(青葉は、病室のベッドで横になり。 様子を見に来た
看護師に、問いかけた。)
「今日は、先生は。 外出しているの。
大事な研究があるからね。」
(看護師は、優しく微笑み。 体調が良さそうな青葉の顔を覗いた。)
「先生に、何か用事があった?」
(青葉は首を振った。)
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