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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-71
「ふん。 あんたは分かってない。」
「父が姿を見せるってことは、国の一大事ってことだ。」
「表の人間に、手が付けられなくなったってこと。」
「・・いつからかこの街はおかしくなってた。」
「あたしには、分かる。」
「能力者が関係してるって。」
(麗は不思議そうな顔をした。)
「能力?」
(麗に、音々は笑った。)
「大丈夫。 父が、隠れている能力者を暴き出し。」
「裁いてくれる。」
「父は、正義の味方だ。」
(音々は誇らしげに、鋭い黒い瞳を輝かせた。)
「あたしの、友達を苦しめた能力者は、父が始末した。」
「もしまた、友達に何かあったら。 あたしが許さない。」
(聞いていた冬也は、意外だという顔をした。)
「ずいぶん、思い入れるな。 音々。」
(音々は、短い黒髪を揺らした。)
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