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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-77


(麗は、音々を助け起こし。 頭上高く、青空を昇ってゆく
カラフルな風船を見上げ、
額に手を掲げ、太陽の光に、眩しそうに片目を閉じた。)

「ほぉ〜!」

(入れ替わりに、空から舞い降りる人物の姿が、
麗には、見えなかった。)

(だが、目にしていれば、驚くほどの美貌の持ち主だった。)

「ん・・?」

バササッ・・!

「・・何だ今の・・。」

(麗は、目の錯覚に、ごしごしと目をこすった。)

「何?」

(音々は、空を見上げたままの、麗を見た。)

「今、すごい巨乳の美女が、空から・・。」

(音々は、白い目で見た。)

「は?」

(麗は頭をかき、再び歩き始めた。)

「いや、夢か。 アニメ以外であんな美女が、空から降ってくるはずがない。」

(ぶつぶつつぶやく、麗の立っていた場所に。
観覧車の上、空高くから舞い降りたのは、



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