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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-80
***
「・・はっ!」
(紫苑は、胸元を強く掴んだ。)
(賑やかな祭りの人波に紛れ。 小学生の姿になった、フェルゼンの気配が、
漂ってくる。)
(フェルゼンと、クロエの気配は。
FOTの結界も、ソラの結界も越えた、中にあった。)
トクンッ トクンッ
「・・ダメ。」
(紫苑は、自分の心に抗った。)
【・・連れて来い・・。】
(紫苑の目は、意識せず、夏樹を追った。)
「だめ・・、“鍵”の場所は。 教えないわ。」
(視線の先に、太陽に眩く輝く。
深い紺色の髪と、透き通る白い肌。
深い紺色の瞳が、微笑んでいた。)
【・・でなければ、生贄を捧げよ。】
***
「ほしいわ。 わたしも、」
「“闇”の力が満ちれば。 本来の姿を取り戻せる。」
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