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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-81


「異世界、地上では、わたしもフェルゼンも。

ちっぽけな、子供の身体。」

「わたしの美貌が、台無し。」

「ふふっ。」

「魔力も、思うようにならないもの。」

(クロエは、黒い瞳を揺らし。 ツインテールの黒髪をなびかせ。
可愛らしいスカートでくるりと踊り、ポーズを取った。)

「可愛い、理恵ちゃんを演じるのも、楽しいけれど。

善もそうじゃない?」

「そろそろ、思い切り遊びたいの。」

「小さな身体に、力を閉じ込めておくのは、たくさん。」

「もっと、面白いことしましょう?」

「ふふっ。」

(理恵は、善の肩に手を乗せ、辺りの気配に注意を向けた。)

「この国の人たち、本当に。

善に、戦力を貸してくれるつもり?」

「じわじわと。 この遊園地と、公園は、包囲されてる。」

「可哀そうに知らずに。 FOTの終わりももうすぐね。」



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