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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-83


(善の黒い瞳は、紫苑を捕え。 魔法陣は、呪いをかけた獲物たちを監視した。)

【・・連れて来い・・。】

「(チリ・・ッ)」

(黒い瞳の奥に、赤く血のように光が灯る。)

(善が見つめる先には、青葉と。 彩がいた。)

「さぞ・・旨かろう。」

(善は、小さな舌を出し。
舌なめずりした。)

「味わわせてくれ。」

(善は、指先を伸ばし。
紫苑の視線の先に、深い紺色の瞳を見つけ。
伸ばした指先で、引き裂く動作をした。)

「今に見ろ。」

「涼しい顔をしていられるのも、今の内だ。」

(吐き捨てると善は、国の手配した者たちが、
周囲を取り囲んでいることを確認しながら。)

(人波の中に、歩き出した。)

トッ トッ

「あれ・・?///」

「理恵ちゃんと、善くんだ!」



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