HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-88


「悪とされた、リザの“闇の力”は、エアリエル国の姫。

粒樹の身体に封印され、この地上に砕け散った・・。」

「神聖なる“闇の力”は、この地上に降り注いだ。」

「だが・・どうだ?」

「この地上の・・“人間”を見ろ。」

(善は、怒りに震えた。)

【“闇の力”など、誰が有難がるものか・・。】

【・・俺が・・、“闇の力”を見せてやろう・・。】

(善は、周りを行き過ぎる、人々の笑顔。
小さい子供を連れた家族。 手をつなぐ、恋人たちを鋭い瞳で睨んだ。)

「“糧”となるべき、人型でありながら、

奪い、与えない。」

「“時の欠片”を与えられ、

生かされていることに、気づきもせず。」

「憎しみ、殺し合う。」

「ならば、俺が、願いを叶えてやろう。」

(善の瞳は、怒りに燃え。 頭痛に、両手で頭を抱えた。)

【異世界エアリエル国の命の力を、ルナ国へ持ち帰るために。】



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ