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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-96
【私に、母に。
愛されたかったか・・?】
(ハクロウの言葉に、フェルゼンの赤い瞳の奥に、魔力が点った。)
ゴウン・・ッ!!
(獣の力を得られなかったフェルゼンは、異国の地で知った。
リザの持つ、“闇の魔術”に魅せられた。)
(“闇の樹”の守護者であり、王室魔導師である、リザの魔力。
その力を、直に学び。 体得した。)
ゴバァッ!!
【・・だまれ・・!】
(フェルゼンの魔力が、爆発し。 思考の中の幻の男、ハクロウを
砕いた。)
(ほとばしる、青紫色の魔法陣は、白い獣を飲み込み。
火花を散らし、男の幻は、消えた。)
(だが、フェルゼンの心は、晴れなかった。)
【くっくっ・・くっ・・。】
【裏切者には、死を。
奴らが、リザをそうしたように・・。】
【王殺しの汚名を着せ。
葬り。】
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