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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter103 『四神』 103-24
(街の奥に、最も開かれた場所に、鮮やかな宮殿がもう一つ見える。)
(第三国と呼ばれる、砂漠の国には、二つの宮殿があった。)
(大理石に装飾が施され、色彩を持つ、その宮殿が。
この国の人間の王の住む場所であった。)
(少女は、砂漠を越え。)
(青と赤に彩られる宮殿を横目に。)
(街から離れる、崖の上にある白亜の宮殿を目指した。)
(それが、少女の仕える、主の住む場所だった。)
(ドーム状の屋根を持つ、白亜の宮殿は。)
(街と、そして人間の王の住む宮殿を、守るかのように。
白く、美しくそびえ立っていた。)
タッ
(少女は、白亜の宮殿へ、続く石段に降り立ち、
ファルコンを肩に乗せ、急ぎ中へと走った。)
「ジン様!」
(美しい装飾が施された、大理石の壁に、
広く高い天井に。 少女の声が響いた。)
(主を探し、振り向いた少女は、
白いマントを脱ぎ払った。)
シャンッ
(少女は、美しい、赤い民族衣装を身に纏っていた。)
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