HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter103 『四神』 103-25


(鮮やかな金の装飾。
太陽が眩く照らす、大理石の宮殿に、
突如現れた、赤い色彩は、少女の持つ、エネルギーの様に強く。)

(赤や黄色に光る、煌びやかな石飾りと、
見事な装飾からも。 少女がただの子供では無いことを示していた。)

(褐色の肌に、輝く、黒い瞳。)

(若々しい力がみなぎる、彼女は、
この宮殿の、“能力者の王”の、
将来、妃となる者だった。)

「インディゴ。」

(第三国の能力者の王は、美しい装飾が施された、
大理石の室内で。 少女に振り向き、名を呼んだ。)

「我が君。

ファルコンより、言伝が。」

(少女は、恭しく王に跪き。 お辞儀した。)

「第四国の王、“ローズ”からの伝言であろう。」

「第二国の“結界”が崩れたと。」

「“聖”が去ったか。」

(ジンはほくそ笑み。 真っ青なターバンを翻した。)

「地に落ちたものだ。」

「能力者と人間が争うとは。」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ