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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter103 『四神』 103-29
(古城へと続く、芝生の道に。
何者かの影が、見える。)
(湖の上に浮かぶ城へ。 続く道の周りは、
高い木々に覆われた、森だった。)
(覆い隠す雲のせいか、高い木々のせいか。)
(人影は暗く。 どこから現れたのか、
人数を増し。)
(城へと続く、道に、進んだ。)
(芝生を踏み締める靴に、
黒いマントが靡く。 人影は皆、黒いフードを被り、
足早に。 芝生の道を、
その先にある。 城へと続く。)
(巨大な、生け垣で出来た、迷路の入口へと進んだ。)
ザザッ!
(灰色の雲の中に、雷鳴のように輝く、淡いクリーム色の光が流れた。)
(訪れた人々は、その瞬間を狙っていた。)
(強力な魔術に守られる、その城へと続く迷路へ。
辿り着くことさえも、
普段は出来ない。)
(能力者の王が、施した結界を突き破り。
異空間通路を抜け、城に客人が訪れる時だけ。)
(そのチャンスが訪れた。)
(集う賊たちは、灰色の雲を抜ける、煌めきを見た時。)
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