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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter103 『四神』 103-3


(子供が一歩踏み出すと。 輝く宝石を散りばめた、
美しい靴先から、まるで。
煌めく、砂の輝きが、舞い上がり。)

(子供の姿を包んだ。)

シャーンッ

【強い封印だ。

その封印が、君を。

遠い記憶を、ここに留めている。】

(幼い夏樹が見つめる先で、子供は、
あっという間に、少年の姿に、成長した。)

【指輪に刻まれた、記憶だ。】

(子供は、歩を進める度、美しく輝く砂に包まれ。
砂の持つ、不思議な力が。
少年の姿に、年を取らせた。)

「・・っ。」

「あなたは?」

(幼い夏樹は、恐ろしくなり、少年を見つめ、
瞬いた。)

トッ トッ

【粒樹の心を、あの男が連れ去ってしまった。】

(少年は、煌めく砂に打たれながら、夏樹に近づき。
夏樹を、間近に覗き込んだ時には、青年の姿になっていた。)



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