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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter103 『四神』 103-42


「“永遠”に、この国を。」

「世界を守る為に、選んだ道でございます。」

(シャムロックは、誇らしげに、
緑色の瞳で微笑んだ。)

(美しく豊かにカールする、白い髪に、雨が流れる。)

(ランプの灯りに照らされ。 主の待つ広間のドアに手を掛けた。)

ギギッ・・

「お待たせ致しました。」

「《四神の集い》へ。」

「ようこそ。」

(シャムロックは、ドレスを翻し。 ランプを立て掛けると。
巨大な木製の扉を開いた。)

(古びた城内の回廊は、女主人の手により、
小奇麗に飾られていた。)

(城を取り巻く、外の重い空気に反して、
扉の中は、晩餐の準備が整い。 明るかった。)

「良く来た。」

「掛けたまえ。」

(正面に腰かけ。 こちらに向かい、愛想の良い笑顔を浮かべる老人の。
温かいエネルギーが、辺りを包んだ。)



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