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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter103 『四神』 103-5


(美しい、マントの袖が、煌めき音を立てる。)

【異国に伝わる。 古の物語だ。】

【人々が、願い綴った。 物語。】

【強い願いが込められ。 たくさんの人の想いが集まり。】

【物語は、本物になった。】

【それとも・・。】

(青年の指先が、夏樹の頬に触れた時。)

(美しかったその手は、皺に包まれ。)

(夏樹が、瞬く間に、青年は年を取り。)

(老人の姿で、優しく微笑んだ。)

【・・《永遠》が本当にあると。】

【気づいた者が、居たか。】

(瞬く夏樹に、老人の。 皺に包まれた、輝く瞳が笑った。)

【《命》に、終わりはない。】

【僕が住む。 物語にも。】

(老人は、次の瞬間には、再び。)

(最初の、子供の姿に若返っていた。)

【ぼくは、永遠。】



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