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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter103 『四神』 103-52
(一般の人間が、扱うことの出来ない仕事も多かった。)
(そのため、二人は、商才だけでなく。 武芸に秀でていた。)
「俺が、しくじるとでも?」
(灰色と緑色に滲む瞳に。 反町は向き合い、迷った。)
「こっちだ。」
(幾つか、見繕ったスーツの中から。 主が選んだのは、
推し進めるべき仕事に向かう時。 必ず着る服だった。)
「・・・。」
(反町は、主にスーツを羽織らせ。 鋭い視線を向け。
美しい所作で、素早く、湊吾の首にネクタイを掛けた。)
「・・どうした?」
(ネクタイを結ぼうとして止まった、反町に。 湊吾は笑った。)
「いえ。 寝癖が。」
(反町は、気が変わったように、ネクタイから手を離し。
湊吾の黒髪に触れ、両手で整えた。)
「反町。」
(湊吾は、お返しとばかりに。 悪戯に、反町の美しい髪を手繰り寄せた。)
「・・はぁ。」
(反町は、ごまかし切れずに。 想いを告げた。)
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