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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter103 『四神』 103-53
「たった一つ。
荷物を運ぶだけで。
この報酬額。 ありえません。」
「旦那様からの仕事でなければ、
罠としか思えない。 笑い話ですよ。」
(反して、主は。 迷いが無かった。)
「父君の命令であれば、是非もありませんが。
この場所へ、
待ち合わせの場所へ、訪れた途端。」
「あなたの命は無いのではありませんか?」
(反町の警告に、湊吾は笑った。)
「くっくっ。
反町。
ならば同じことだろう。」
「親父の命令に背き。 生きていた奴はいない。」
「くっくっ。 商売出来なくなるっていう意味だ。」
(ネクタイを首に掛けたまま。 湊吾は、反町に両腕を開き、おどけて見せた。)
「同じ橋を渡るなら。 賭けてみたい。」
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