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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter103 『四神』 103-55


(窓から注ぐ、港町の夜景が。 湊吾の瞳を染めた。)

「何を、運ばせるつもりか?」

(その疑問は、反町とは違い。 迷いよりも、興味だった。)

「少し、面白いとお思いでしょう。」

(反町は呆れて、首を振った。)

「バレたか。

固いこと言うなよ。 反町〜・・。」

(主は、機嫌を取り、従者の肩を抱いた。)

「勝機はある・・。」

(息のかかる距離で、湊吾に笑い掛けられ。 反町は苛立った。)

「そういうところが、あなたの・・。」

(反町の表情は、穏やかだったが。 言うべき言葉を探している様だった。)

「何だよ。」

(湊吾は笑った。)

「あなたの・・。」

「もっとやり方があるはずです。」

「リスクが高い。

我が社の利益を。 国益を求めるのは良いでしょう。」



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