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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter103 『四神』 103-66


(緑の服の男は。
湊吾の後ろに控える。
反町に目をやった。)

(湊吾の持つ気配に、劣らず。
長く美しい紫色の髪を揺らす。 従者の纏う気配は、
強く。)

(紫色の瞳が、鋭く、自分を見つめることに。
興味を惹かれ、尋ねた。)

「こちらは、私の連れです。」

「語学に長けておりますので。」

「通訳をと、連れ添いましたが。」

「必要は、無いようですね。」

(湊吾は、快く、反町を紹介し。
反町は、会釈した。)

(緑の服の男は、歓迎した。)

「どうぞお構いなく。」

「隣へお掛けください。」

(ロビーを通る時、湊吾に振り返る者も多かったが。
反町の端正な顔立ちに。 醸し出す気配に。
振り向き、囁く女性が多くいた。)

「私共が、お願いしたいのは。

お二人への依頼です。」



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