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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter103 『四神』 103-69


「申し訳ございません。」

「正直、期待したことは、確かです。」

(これには、緑色の服の男の。 従者たちも、
思わず笑い。)

(表情を崩し、肩を揺らした。)

「くすくすっ。」

「通訳は、必要ありません。

日本語で、分かりますので。」

(場は和み。 空気が変わった。)

「気さくな方で、安心致しました。」

(緑色の民族衣装に身を包む男は。
居住まいを正し。)

(期待の眼差しを向け、二人を見た。)

「申し遅れました。」

「私は。」

「無憂と申します。」

(男は、深々と礼をし。
従者たちも、二人にお辞儀した。)

(名を名乗るのは、心を許した証だった。)



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