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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter103 『四神』 103-76


(そして、顔を上げた。
無憂の輝く黒い瞳が。 湊吾を射抜いた。)

キキッ・・ バタンッ

(ホテルの正面へ、数台停まっていた、黒い車の中で一台が
移動し。
玄関に、男たちが列を作る。)

(ホテルマンではなく、車の主を守る者たちが、
周囲を固め。)

(その内の一人が、主のために、ドアを開いた。)

(スーツの男たちに囲まれ。
降りてくる者の姿は、見えない。)

(男たちの顔は、どこか外国の者のようだった。)

トッ

(レストラン内で、湊吾が、
無憂に頷くと同時に。)

(車の主は、車外に降り立ち。)

(男たちに警護される中。 ホテルの玄関へと
歩き始めた。)

シャーンッ・・

(長身の男たちに、囲まれ見えないが。)

(ドアに触れた、美しい指先に、眩い装飾。
降り立ち、歩む足元は、
絹の様に美しい裾に。 煌びやかな、輝く靴が覗いた。)



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