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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter103 『四神』 103-77
トッ・・
(反町は。
レストランの入り口から。 お茶の香りに混じり。
漂う強い香りに気付き。
顔を向けた。)
(香りだけでない。 フロアから漂う、
得体の知れない強い気配に。)
(反町は、身構え。 表情を変えた。)
(無憂は微笑んだ。)
(気配は近づき。
湊吾のもとへ。 強い香りで包む。)
トッ・・
「我が国の、陰の女王。」
「“沙羅”様を、あなた方の国に存在するという、
国家機密組織、“FOT”の元へ、送り届けて頂きたい。」
(無憂が、告げた時。)
(皆が待つテーブルに。
一人の女性が現れた。)
(陶器の様に美しい肌。
額に刻まれた、赤い文様が、花開き輝いた。)
(結われた長い黒髪を揺らし、
繊細に彫られた、白檀の扇子を開いた。)
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