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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter103 『四神』 103-8
(青年の姿に成長し、トワは、鋭い視線で、夏樹を睨んだ。)
【あの男が、動かした。】
【・・聖・・。】
(トワの見つめる先で、夏樹の指先から、赤い血が、黒い床にこぼれた。)
(四肢を刻む糸が。 夏樹の肌を切っていた。)
【・・世界は変わる。】
【均衡が崩れた。】
(トワは、眉根を寄せ。 夏樹の胸元に輝く、銀の指輪を見た。)
【君を目覚めさせ。 自分だけ、逃げるなんて。】
(夏樹の白い腕や足。 胸や首からは。 鋭い黒い糸に滲み。 赤い血が流れ出ていた。)
【・・僕が、力を使えるのは、一度だけ。】
【一度だけだ。】
【そして。】
【《物語》の結末を、決めるのは。 君ではない。】
【・・君の。】
【大切な人だよ。】
トクンッ・・!
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