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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter104 『風の声』 104-114


(ソラは、守りの魔法を唱えた。)

「《光の力を秘めし鍵》よ。 我に力を!」

(ソラは、ピュアの唱えた、“闇の魔術”に、
自らの血に流れる、“光の魔術”をぶつけた。)

「《解き放て》・・!

《風の翼》」

(ソラは、夏樹を思い描き。 夏樹に力を与えることを願い、
風の魔法を呼び寄せた。)

ゴウンッ・・!

ゴゴゴゴッ・・!

バサッ・・!

(ソラの背中から、巨大な白い翼が、広がる。)

***

ゴボッ・・

「!」

(誠司の目の前に、強大な力が流れ出る。)

(夏樹の閉じ込められた牢獄までは、そこから遠いはずだった。)

(だが、夏樹が生み出す、恐ろしい覇気が。)

(黒い波となり、誠司の元へ襲い掛かった。)



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