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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter104 『風の声』 104-120
(この牢獄は、彩が、国と協力し。 研究し、生み出したものだ。)
(能力者には、破ることの出来ないとされた、特別な“障壁”で創られた牢獄。)
(その存在を、彩が自分に明かしたのは。 彩からの、SOSであったと。
剛は感じた。)
(彩の代わりに、夏樹を救い出すことが、剛は役目だと信じた。)
「ぐおおっ!」
ビシッ ビシシッ!
ゴボッ・・!
(巨大な黒い波が、二人に押し寄せた。)
ザババババーッ
***
「はっ!」
(紫苑は、息を飲み、上空を見た。)
「紫苑!」
(佐織は、紫苑の想いを察し。 紫苑を引き止めた。)
(紫苑は、上空に光る、数ある異空間通路の中で。
どの道を、夏樹が通るのか。 本能で知った。)
ダッ
(紫苑は、走り出し。 ソラは、紫苑の向かう先に、守りの魔法を送り込んだ。)
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