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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter104 『風の声』 104-129


ザババッ・・!

(艶ははっとし。 大きな漆黒の瞳に、炎を宿した。)

「!」

ゴオッ

(艶から燃え上がった炎が。 鮮やかに波打ち。
白の背後の、黒い水流を、押し返す。)

「はぁっ!」

(異空間の向こうに。 燃える炎が、波を打ち返すと。
空間扉は、閉じられた。)

ドシュンッ・・

ドサッ!

バシャシャッ・・

「白!」

「しっかりせい・・!」

(扉が閉じると同時に、白は艶の前に倒れた。)

「白!」

(艶は、しゃがみ込み。 長身の白の身体に触れ。
顔を覗き込んだ。)

ぐっ



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