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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter104 『風の声』 104-13


(部屋に着いた途端。
紫苑の瞳から、涙がこぼれた。)

「紫苑・・。」

(佐織は、紫苑の悲しさと、苦しい気持ちを感じ、
ぎゅっと紫苑を胸に抱いた。)

「お茶を入れるわ。 何か食べよう。」

「ね。」

(佐織は、もらい泣きするのを堪え、傍に居るチイに
声をかけた。)

「チイ。 お願い。」

「荷物は、天野くんが運んでくれたから。」

「わたしもう少し、紫苑の傍に居るわ。」

(チイも込み上げる想いを堪え。 そっと涙を拭い、
頷いた。)

「ええ。」

「桜さんを手伝ってくるわ。」

(チイは頷き、部屋を出た。)

(ソラは、部屋の中へ入り。
荷物を片付けると。 紫苑の部屋の奥、
ベランダへと続く、窓を開いた。)

キイッ



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