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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter104 『風の声』 104-138
(静乃は、機器を、身体から引き離し。 晃に駆け寄った。)
「すぐに手当てを。 しっかりして!」
(静乃は晃の背中を支え、晃の腕の中の二人を見た。)
「紫苑ちゃん。 見せて。」
「大丈夫よ。」
(静乃は、紫苑の無事を確認し。 紫苑が抱き締めている、
夏樹を覗き込もうとした。)
「晃。」
(時雨も晃に駆け寄り、晃を引き起こした。)
「時雨・・。」
(時雨は、夏樹を無事取り戻したと思い、腕の中の
夏樹を見たが。 想像以上の酷い状態に、言葉を無くした。)
「!」
(手の施せる状態には見えない。)
バシャシャッ
「・・夏樹くん・・。」
(紫苑は、夏樹の頬を、両手に抱いた。)
「紫苑ちゃん・・。」
(静乃は、二人を離そうとしたが、とても見ていられなかった。)
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