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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter104 『風の声』 104-140
(紫苑は、静乃の腕の中で、まだ泣いていた。)
「どうしよう・・、先生。」
(静乃は、紫苑の気持ちを、和らげようと。
背中をさすった。)
「大丈夫よ。」
「皆がいるわ。」
(だが、紫苑の涙は止まらなかった。)
「・・だめ。」
「・・だめ。」
(静乃は、何か恐ろしい予感に。
紫苑を、抱き締め続けた。)
「・・。」
ダッ・・
(医務室に運ばれる、夏樹の下に、
千波は、駆け寄った。)
「夏樹!」
「大丈夫よ。」
「すぐ良くなるわ。」
(千波は、扉の向こうに消える夏樹の手に。
力を与える様に、瞬間触れ。 見送った。)
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