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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter104 『風の声』 104-150
「だが、相手が一国の王では、
気が引けたのでしょう。」
「風見市を、根城にしている。
翼に助けを求めたようだ。」
(石垣は、滝川のカラクリを聞き逃すまいと、
腹の中を探る様に、血走る目を開いた。)
「横濱は手強い。」
「だが、頭が動けば。」
「勝算はある。」
(石垣には、滝川の心が読めなかった。)
「私もそう思い、翼に協力を求めたのですよ。」
「さすがは、先生。」
「同じお考えとは!」
(石垣の胸は、不吉な予感に高鳴った。)
「・・頭を。」
「動かしたのは、お前だと言いたいのか・・?」
ドクンッ
(能力者を差し向け、隣国の能力者の王とやらの、
力量を推し量ったのは、石垣の作戦であった。)
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