HOMENovel
Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter104 『風の声』 104-162
「良い護衛を付けるねぇ。」
(湊吾の車を、背後から追っていた男たちの中から。
翼と連絡を取っていた男が、車から降り。)
(反町を見定めた。)
「荷物を下ろせ。」
「意味は、分かるよな?」
(男は、端正な顔立ちの反町を、
まじまじと見つめ。 香りを嗅ぐかのように、
顔を近づけ。)
(整う服の肩に、手を掛けた。)
ガッ
「お引き取りを。」
「“横濱商会”と知っての邪魔立てであれば、
容赦は致しません。」
(反町は、触れた男の手を、瞬時に払い除け。)
(バランスを崩し、男はよろめいた。)
ザッ
「このやろうっ!」
ガキッ
「何っ!」
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』