HOMENovel
Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter104 『風の声』 104-163
「痛ててっ!」
「てめぇ・・。」
(反町は、男の攻撃を受け流し。
あっという間に、男の腕を締め上げ。
退かせた。)
「知ってのことよ。」
「当然だろうが!」
「国防に関わる、“機密”とやら。」
「良い“女”らしいなぁ?」
「こっちへよこせ!」
「・・そうすりゃ。」
「兄ちゃんの命は。」
「助けてやるぜ。」
(男は、ポケットからナイフを取り出し。
反町の顔に、ちらつかせた。)
(石垣が、放ったこの男は。
翼が属する、組織に比べれば、小さな組織に属していた。)
(それでも、幾人もの部下を、背後に引き連れているからか。)
(反町の力量を推し量ることが出来ず。
怯む様子がない。)
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』