HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter104 『風の声』 104-200


「・・!」

(ダイニングで、千波の声を聞き。)

(菖蒲は、何が起こったのか、すぐに分かった。)

「夏樹様!!」

(菖蒲は、ダイニングを飛び出し、
千波と入れ替えに、二階の夏樹の部屋に向かい、
階段を駆け上がった。)

(傷の痛みは、忘れていた。)

「夏樹様!!」

(菖蒲は、勢いよく夏樹の部屋に飛び込み。)

(ベッドの上に駆け寄った。)

「・・はぁっ! 良かった。」

「夏樹様!」

(菖蒲は、脇目も振らず、
ベッドに横たわる、夏樹にしがみ付いた。)

「ご無事で。」

「ご無事で。 何よりでございました。」

(菖蒲は、それ以上、言うことが出来ず。)

(ベッドに覆いかぶさり、夏樹の身体を抱いた。)

「ふっ・・ ふっ・・。」



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